心の病気に立ち向かう|強迫性障害という病気|あなたの不安を払拭する

強迫性障害という病気|あなたの不安を払拭する

心の病気に立ち向かう

レディ

強迫観念がもとになる

何か1つのことが気になり出すとそのことばかり考えてしまい、仕事や家事が手につかなくなるという経験はよくあります。しかしこれがあまりに強すぎると正常な生活を送ることが困難になり、精神疾患の1つとして取り上げられることになります。これを強迫性障害といいます。強迫神経症と呼ばれることもあります。強迫性障害は、強迫観念と強迫行為という2つに分類されます。強迫観念とは、特定の考えなどにとりつかれてしまい、自分の意思では振り払えなくなってしまうことをいいます。道行く人々がみんな自分のことを笑っているのではないかと疑心暗鬼になったり、特定の言葉を口に出すと何か悪いことが起きるのではないかと思いこんだりするのが代表的な例です。一方の強迫行為は、強迫観念を振り払うために何らかの行動をしなければいけないと感じ、それを実行することをいいます。お金に触れたり握手をしたりするたびにばい菌に汚染されたと思い込み何度も手を洗う、身の回りの品物が整理整頓されていないと気が済まなくてミリ単位で何度も置き直す、といった例が挙げられます。強迫性障害は精神疾患の中でもまだ専門家の少ない分野ですが、さまざまな治療法が開発されています。早期に治療を開始すれば治癒する可能性が高い病気なので、自覚症状がある時は早めに医師の診断を仰ぐことが推奨されます。

専門治療で改善を

強迫性障害の根本的な原因は、現在までのところ分かっていません。いわゆるトラウマなどの心理的ストレスが契機となって発症することが多いと言われていますが、特別なきっかけが思いつかないというケースも少なくありません。ただ、多くの患者にセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の異常が見られることから、こうした器質的要因に加えてもともと几帳面な完璧主義者であるといった心理的要因が重なるなどして、発症に至るのではないかと考えられています。強迫性障害の治療は、薬物療法と精神療法が中心となります。薬物療法においては、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬剤がよく用いられます。SSRIは抗うつ作用をもたらす薬で、強迫観念をやわらげるのに効果があるとされています。この薬で十分な効果が望めない時は、三環系と呼ばれる別の抗うつ薬を用いることもあります。また、症状に応じて抗不安薬などを併用することもあります。精神療法においては、認知行動療法が中心となります。中でも改善効果が高いとして人気なのが、暴露反応妨害法です。これは、強迫観念を引き起こす物や状況にあえて直面させ、立ち向かう努力を試みさせることで不安感や不快感を減らすというものです。